Q&A集:糖尿病の食事療法とは?


question糖尿病の食事療法とは?


answer
ドクター食事療法は、糖尿病治療の基本となります。2型糖尿病はインスリンの作用不足が原因で血糖値が高くなる病気ですから、食事に気をつけて血糖値をコントロールすることが大切になってきます。ただし、やみくもに食べる量を減らすのではなく、栄養のバランスを考えた上で、自分にとって適正なエネルギー量を摂取することが食事療法です。

食事で血糖値をコントロールすることで、糖尿病の進行を食い止めることができ、脳卒中、心筋梗塞、高血圧、高脂血症など、多くの生活習慣病の予防にも役立ちます。
肥満
食事療法はまず、今までの食生活を見直し、標準体重を目指すことから始まります。肥満がある場合は1か月1~2kgのペースで減量しましょう。

自分の標準体重を知る 身長(m)×身長(m)×22=標準体重

肥満度の判定方法(BMI)体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMI

BMI(ボディマス指数)とは、体重と身長の関係から算出する肥満度を表す指数です。
状態 BMI
低体重(痩せ型) 18.5未満 18.5未満
普通体重 18.5以上、25未満 18.5以上、25未満
肥満(1度) 25以上、30未満 25以上、30未満
肥満(2度) 30以上、35未満 30以上、35未満
肥満(3度) 35以上、40未満 35以上、40未満
肥満(4度) 40以上 40以上

身長 cm 体重 kg

 あなたのBMIは です。

 BMI標準体重は kgです。
*日本肥満学会では、BMI22を標準体重としている


食事療法のポイント
腹七分目
過食による肥満は糖尿病を悪化させます。満腹になるまで食べ続けるのではなく、腹七分目~八分目でとどめるクセを身につけましょう。

食事はバランスよく
3大栄養素である、炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく摂るようにしましょう。目安としては、55~60%を炭水化物で、15~20%をタンパク質で、20~25%を脂質で摂るのが理想です。
調理
脂肪は控えめにする
肉を調理する時は、脂身の部分をあらかじめ取り除いたり、また選ぶ部位によってカロリーは大きく違ってくるので工夫しましょう。牛/豚/鶏肉100gあたりのカロリー

食物繊維を多く含む食品を摂る
食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにします。野菜、穀物、海藻、きのこ、こんにゃくなどは食物繊維を多く含みます。1日20~25gを目標に毎日食べましょう。

欲求不満にならない献立
長く食事療法を続けるには、欲求不満を招かない献立づくりが大切です。脂肪や炭水化物を控えようとすると、どうしても量が少なくなってしまいます。そこで、野菜、きのこ、海藻などを組み合わせボリュームをだし、食べごたえのある食事を工夫しましょう。

朝食、昼食、夕食を規則正しく
食事の回数や間隔が不規則だとインスリンを分泌するすい臓に負担がかかります。活動量が減る夜は少し軽めにしましょう。おやつは、適正エネルギー量の範囲内で果物などがいいでしょう。

ゆっくりかんで食べる
ゆっくりかんで食べることで、満腹感が得やすく、血糖値も上がりにくくなります。また、早食いは脳が満腹信号を出す前に、つい食べすぎてしまい肥満の原因となります。

お菓子や甘い飲み物は控え目に
お菓子や甘い清涼飲料水は控えるのがベストですが、どうしても食べたい時は低エネルギー・低脂肪のものを選びましょう。コーヒーや紅茶などは、なるべく砂糖を入れずに飲みましょう。

1日のエネルギー摂取量の目安
1日のエネルギー摂取量は、身長、年齢、性別、生活活動強度などで異なります。

糖尿病の方が簡単に1日のエネルギー摂取量が分かるページを作ったので参考にして下さい。



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