Q&A集:糖尿病と認知症の関係は?



question糖尿病と認知症の関係は?


answer
ドクター糖尿病と認知症の関係は深く、高齢の糖尿病患者さんはそうでない人に比べ2~3倍認知症になりやすいという調査があり、合併症の一つとして考えられています。参考:認知症の詳しい説明

認知症は、脳血管性認知症アルツハイマー型認知症で患者の7~8割を占めます。

脳血管性認知症と糖尿病の関係
糖尿病は動脈硬化を促進させるので、脳の血管がもろくなり、脳血管性認知症のリスクが高まることは容易に想像できます。糖尿病患者さんが脳血管性認知症を予防するには、血糖コントロールを良い状態に保つことが大切です。

認知症アルツハイマー型認知症とアミロイドβの関係
一方、アルツハイマー型認知症の発症原因はまだ完全に解明されていませんが、脳内に老人斑といわれるタンパク質の「シミ」が沈着することが特徴の1つです。この老人斑の主成分がアミロイドβであり、アミロイドβの過剰な蓄積がアルツハイマー病の発症と深く関わっていると考えられています。


インスリンとアミロイドβの関係
私たちの体には、食後過剰に分泌されたインスリンを分解する酵素があります。これをインスリン分解酵素といいます。このインスリン分解酵素は、本業のインスリンの分解だけでなく、副業でアミロイドβの分解もしていることが分かってきました。しかし、高脂肪食などでインスリンが過剰状態になるような食生活をしていると、分解酵素は本業のインスリンの分解で手一杯となり、アミロイドβの分解まで手が回らなくなってしまうのです。その結果、脳内にアミロイドβが蓄積されてしまうというわけです。

なぜアルツハイマー型認知症と糖尿病が関係するのか?
アミロイドβは一度蓄積してしまうと減ることはなく、現在、高インスリン血症の2型糖尿病患者さんや、かつてインスリンが過剰に分泌されていた糖尿病患者さんは、アルツハイマー病の発症リスクが高まるという仮説です。(糖尿病が進行するとインスリン分泌は逆に低下します)

アミロイドβが溜まり始めるのは、早い人で40代からと言われています。2型糖尿病初期の方は食生活に注意して、インスリンを過剰に分泌させないことが重要です。また、糖尿病予備群の人は、肥満や食生活を改善することで、糖尿病とアルツハイマー病、両方の予防につながります。

これとは別に重症の低血糖発作を起こすと、将来、認知症の発症リスクが高まるという報告もあります。



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