糖尿病発症と運動習慣の関係


糖尿病と運動習慣の関係


ドクター糖尿病と運動習慣の関係で、興味深い調査があります。ある大企業で35~60歳の男性約1万人を16年にわたり追跡調査したところ、運動をまったくしない人を1.0とした場合、週に1~2回(平日)に運動する人は糖尿病の発症危険度が0.8に減り、週に1回(休日)に運動する人は0.55と約半分に減りました。

糖尿病発症と運動習慣の関係グラフ
この調査で興味深いのは、週に1~2回(平日)に運動する人よりも、週に1回(休日)に運動する人のほうが、糖尿病の発症危険度が減ることです。この調査はかなり大規模なものなので、統計のいたずらで出たものではなさそうです。つまり、運動することの効果は認められるものの、その回数はあまり関係ないと言うことです。

ここからは推測の話になりますが、上記のような結果が出たのはストレスと関係がありそうです。人は過度なストレスを受けると副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌され、血圧や血糖値が上昇し、それが糖尿病を引き起こす遠因となることがあります。

しかし、休日に適度なスポーツ(運動)をすることでストレスを発散している人は、糖尿病の発症率が顕著に下がっているのです。みなさんも経験があるでしょう、運動をした後に気分がスッキリする感覚です。その反対に出勤前にジョギングしたり、仕事帰りにジムで運動することがなかば義務化して、それが逆にストレスになるようなら、せっかくの運動もあまり効果はないということです。運動は適度に楽しくやるのが良さそうです。



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